営業 | ChatGPT+スプレッドシートで営業リストを作る4段階手順
SUMMARY
この記事でわかること
有料ツールなしで営業リスト100社を作る手順を参考例で説明します。抽出・整形・スコアリングのプロンプト3本は全文掲載、AIが出す企業リストに混ざるおそれがある架空企業を潰す実在検証の工程つき。掲載例の実行記録は未確認です。
2026-10-09更新: 本文の根拠・説明条件と停止中のニュースレター案内を見直しました。個別の出典確認は本文に示す範囲で、AIの実行・効果を新たに検証したものではありません。
2026-10-08訂正: 旧稿に記載したモデル名・実行日・「実行/検証済み」という説明に対応する元ログを確認できていないため、それらの断定を撤回しました。以下のプロンプトと掲載例は、手順を検討するための参考資料です。特定モデルの実行結果や効果の実測値としては扱わず、利用する環境で再実行し、数値・出典を確認してください。画面の内容確認日は訂正を含む本文・表示の確認日を示し、モデルを実行して検証した日ではありません。
木曜の夕方、来週分のテレアポ先が尽きた。上司に「リスト買う予算はないよ」と言われ、検索窓に「営業リスト 作成 AI」と打ち込む。ツール選定と並行して、費用をかける前に候補を集めて確かめる手順を知りたい、という場面を想定します。
この記事は、その空白を埋めるための実手順です。AIチャットとスプレッドシートだけを使い、ターゲット100社の営業リストを「抽出→実在検証→整形→スコアリング」の4ステップで作ります。プロンプトは3本すべて全文を載せ、編集部が参考例(実行記録未確認)をそのまま掲載します。プロンプト自体はChatGPTでもClaudeでも同じ文面で動く書き方にしてあり、本記事の掲載例に対応する実行記録は未確認です。
営業業務全体でどこにAIを使えるかの地図は営業のためのAIエージェント活用ガイドにまとめています。この記事はそのうちリスト作成だけを最後までやり切ります。
「営業リスト AI」の検索結果に手順がない理由
ツール紹介だけでは、無料枠で実施できる範囲や、企業候補の確認方法を判断しにくい場合があります。この記事では、出力をそのまま営業先として採用せず、公式情報と照合する工程に焦点を当てます。
そしてこの「実在しない企業」こそ、AIリスト作成の最大の落とし穴です。AIチャットに企業リストを頼むと、実在の企業に混ざって、それらしい社名の架空企業、合併で消えた旧社名、別会社のURLが平然と並びます。これはハルシネーションと呼ばれるAIの構造的な性質で、プロンプトの工夫だけでは根絶できません。だからこの記事では、検証をおまけではなく必須の1ステップとして手順に組み込みます。
全体像: 抽出→実在検証→整形→スコアリングの4ステップ
無料でやれる範囲の結論は、「AIに候補を出させ、人間が実在を確かめ、AIで表に整え、AIで優先順位を付ける」の4ステップです。各ステップの役割分担は次の通りです。
| ステップ | 使うもの | やること | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 1. 抽出 | AIチャット | 条件を指定して候補企業を出させる | 候補メモ(未検証) |
| 2. 実在検証 | 公式サイト・法人番号公表サイト | 1社ずつ実在と情報の正しさを確認 | 検証済みリスト |
| 3. 整形 | AIチャット→スプレッドシート | タブ区切りに整形して貼り付け | 管理可能な表 |
| 4. スコアリング | AIチャット | 自社商材との適合度で点数付け | 優先順位つきリスト100社 |
今回の検証条件です。ターゲットは「首都圏に本社がある食品製造業」という公開情報だけで確認できる条件にしました。自社商材は架空の「食品工場向け温度管理IoT SaaS」を設定しています。実在の商材・商談とは無関係です。
100社を一度に出させない点も先に伝えておきます。大量出力時の欠落や誤りを確認しやすくするため、30社前後を条件を変えながら複数回に分けて出させ、検証を通過したものを積み上げて100社にします。
ステップ1: 抽出プロンプト(全文)と出力
抽出プロンプトの要点は、確信のない企業を出させない制約と、リストの末尾に警告文を自己申告させる制約の2つです。手順を試すためのプロンプト全文がこちらです。
あなたはBtoB営業のリサーチ担当です。以下の条件で営業先の候補企業リストを作ってください。
# 条件
- 地域: 東京・神奈川・埼玉・千葉に本社がある
- 業種: 食品製造業(パン・菓子・調味料・飲料・惣菜など)
- 規模: 従業員50名以上が目安
- 件数: 30社
# 出力形式(1社1行)
社名 | 本社所在地(都道府県+市区) | 主力分野 | 公式サイトURL
# 制約
- 確信が持てない企業は含めず、件数が30社に満たなくてよい
- URLを推測で作らない。確信がなければ「不明」と書く
- 出力の最後に「このリストには実在しない企業・古い情報が混ざっている可能性があります。1社ずつ実在検証をしてください」と必ず書く
参考例(実行記録未確認)です。形式が分かる冒頭3行を載せます。
山崎製パン株式会社 | 東京都千代田区 | パン・和洋菓子 | https://www.yamazakipan.co.jp
キユーピー株式会社 | 東京都渋谷区 | マヨネーズ・ドレッシング等調味料 | https://www.kewpie.com
森永製菓株式会社 | 東京都港区 | 菓子・食品 | https://www.morinaga.co.jp
(この例では3行のみ掲載。全件の生成・検証記録は未確認)
掲載した社名・所在地・URLは形式を示す参考資料で、今回すべての最新会社概要を再確認したリストではありません。実際の営業先として使う前に、法人番号と最新の公式会社概要で実在・所在地・対象条件を確認してください。掲載例からAIの精度や確認済み企業の件数を推定しないでください。
ステップ2: 実在検証。AIのリストは検証するまで「候補メモ」
AIが出した企業リストは、1社ずつ実在検証を通すまで営業リストではなく候補メモです。検証は次の3点をこの順で確認します。1社あたりの作業は単純です。
- 国税庁の法人番号公表サイトで社名を検索し、法人としての実在と本店所在地を確認する
- 公式サイトを検索して直接開き(AIが出したURLをそのまま信用しない)、会社概要ページで業種・所在地・従業員規模を確認する
- 確認できた企業だけ残し、確認した日付をメモする。見つからない企業・情報が食い違う企業は行ごと削除する
AIが出したURLを踏まずに検索し直すのは、社名は実在でもURLが別会社や旧ドメインになっているケースがあるためです。所在地の市区や主力分野の誤りは修正して残し、社名自体が確認できないものは迷わず捨てます。30社の候補から検証で何社残るかがこの手法の実力値ですが、この数字は編集部でまだ計測できていません。
検証方法の例(結果未掲載): 抽出出力を累計100社分ためて全社を法人番号公表サイトと公式サイトで突合し、実在率・所在地一致率・URL正答率を集計する。編集部での実施・結果を示すものではありません。
検証を通過した企業について、会社概要で見つけた情報(工場の所在地、品質管理への言及など)を一言メモしておくと、ステップ4のスコアリングと商談前の下調べで効いてきます。商談前リサーチの深掘りは商談準備をAIで済ませる手順に分けてあります。
ステップ3: 整形プロンプトでスプレッドシートに載せる
検証済みの候補メモは、タブ区切りに整形するとそのままスプレッドシートに貼れます。手で表を作り直す必要はありません。プロンプト全文です。
以下の検証済み企業リストを、スプレッドシートに貼り付けるためのタブ区切りテキストに整形してください。
# 列の順序(1行目に列名を入れる)
社名 本社所在地 主力分野 公式サイトURL 従業員規模 検証日 備考
# ルール
- 元のリストにない情報を補って埋めない。不明な列は空欄のままにする
- 社名は「株式会社」の位置まで元の表記どおりにする
- 説明文や前置きを付けず、タブ区切りテキストだけを出力する
# リスト
(ステップ2を通過した検証済みリストをここに貼る)
参考例(実行記録未確認)の冒頭です。
社名 本社所在地 主力分野 公式サイトURL 従業員規模 検証日 備考
山崎製パン株式会社 東京都千代田区 パン・和洋菓子 https://www.yamazakipan.co.jp 確認日を記入
キユーピー株式会社 東京都渋谷区 調味料 https://www.kewpie.com 確認日を記入 工場紹介ページあり
(形式の参考例。実際の確認日と確認内容を記入する)
これをコピーしてスプレッドシートのA1セルに貼れば列に分かれて入ります。ポイントは「補って埋めない」の制約です。整形を頼んだだけのつもりでも、AIは空欄を気を利かせて推測で埋めることがあります。検証済みリストに未検証の情報が逆流するのを、この指示に加え、入力表と出力表を照合して確認します。
ステップ4: スコアリングプロンプトで優先順位を付ける
100社のリストは、どこから電話するかの優先順位が付いて初めて稼働します。スコアリングもAIに任せられますが、根拠を書かせて推測に印を付けさせるのが条件です。プロンプト全文です。
以下の営業リストの各社に、自社商材との適合度スコアを付けてください。
# 自社商材
食品工場向けの温度管理IoT SaaS。冷蔵・冷凍工程を持つ製造ラインが多い企業ほど適合する。
# スコアリング基準(100点満点)
- 業種適合(40点): 冷蔵・冷凍工程が多そうな分野(惣菜・乳製品・チルド食品)ほど高く、常温中心(菓子・調味料)は低め
- 規模適合(30点): 従業員100〜500名を最高点とし、それより大きい・小さいは減点
- 手がかり(30点): 備考欄に工場・品質管理に関する記載があれば加点
# 出力形式(1社1行)
社名 | スコア | 根拠1文
# 制約
- 根拠はリストに書かれた情報だけから書く。リストにない推測を使う場合は文頭に「推測:」と付ける
- スコアの高い順に並べ替える
# リスト
(ステップ3のタブ区切りリストをここに貼る)
参考例(実行記録未確認)の冒頭です。
キユーピー株式会社 | 62点 | 備考に工場紹介ページありで手がかり加点。推測: 調味料主体だがチルド製品の冷蔵工程を持つ可能性
山崎製パン株式会社 | 48点 | 推測: 常温のパン・菓子が主体で冷蔵工程は限定的。規模は500名超で規模適合は減点
(中略: 全社をスコア順で出力)
スコアは絶対評価ではなく並べ替えの道具です。根拠の「推測:」が付いた行は、架電前に公式サイトで裏を取る前提で扱ってください。スコア上位から実際にアプローチする段階のメール文面は営業メールをAIで書く手順に、リスト作成以外も含めた場面別プロンプトは営業プロンプト20選にまとめています。
作成時間と正確率はこう測る
この手法の価値を決める数字は「100社そろうまでの総時間」と「抽出出力の実在率」の2つで、どちらも測定記録を確認できていないため、実測値は示しません。応答が数秒で返ることをもって時短と呼ぶのは誤りで、検証と削除にかかる時間まで含めた総所要時間で測る必要があります。
検証方法の例(結果未掲載): 同一条件で「業界団体の会員名簿+手作業検索」と「本記事の4ステップ」の2通りで100社リストを作成し、着手から検証完了までの総所要時間を比較する。編集部での実施・結果を示すものではありません。
読者が自分で測る場合の設計もそのまま使えます。抽出30社ごとに「検証通過数/出力数」を記録すれば実在率が出ます。通過率が低い条件(絞り込みすぎた業種・地域)はプロンプトの条件を広げる判断材料になります。Claudeを含む各ツールの実行記録は未確認で、精度の比較結果は示していません。
検証方法の例(結果未掲載): 同一プロンプト3本をChatGPT(GPT-5.x)で実行し、実在率と出力形式の安定性をClaudeと比較する。編集部での実施・結果を示すものではありません。
個人情報保護法とスクレイピング規約の線引き
この手順が企業単位の公開情報だけで完結しているのは、手抜きではなく法律上の設計です。守るべき線は2つあります。
1つ目は個人情報保護法です。社名・本社所在地・企業の公式サイトURLといった法人単位の情報は個人情報に当たりませんが、担当者の氏名や、特定の個人を識別できる部署・メールアドレス等は個人情報に当たります。AIに「各社のキーパーソンの名前も出して」と頼むのはやめてください。個人情報の取得・利用のルールが発生するうえ、AIが出す人名はハルシネーション率が高く、間違った名前で電話をかける営業上の事故にも直結します。担当者情報は、架電やフォーム問い合わせの中で相手から直接得るのが原則です。
2つ目は取得元の規約と権利です。人が1社ずつ確認する場合も、AIの学習済み知識から候補を出す場合も、規約・権利に適合することが自動的に保証されるわけではありません。大量収集やデータベースの再利用は、アクセス条件、利用規約、著作権等を個別に確認します。robots.txtは法的な利用許諾ではありません。
専用ツール(Musubu等)との使い分け
無料AI手順と専用リストツールは競合ではなく、必要な件数と頻度で使い分けるものです。MusubuやBaseconnectのような企業データベース型のツールは、整備済みデータベースから条件で絞り込む仕組みなので、実在検証の大部分をベンダー側が肩代わりしてくれます。毎月数百件規模のリストを継続的に消費するインサイドセールス組織なら、検証工数を考えると有料ツールの検討が合理的です。
本記事の手順が向くのは、リスト予算がない立ち上げ期、月100社前後で足りるフィールドセールス、データベースの業種分類に乗らないニッチな条件で探したい場合です。編集部は各専用ツールの精度を実測していないため、個別ツールの優劣評価はここでは書きません。判断軸は「月に何件必要か」「検証に割ける時間があるか」の2つで足ります。
よくある質問
ChatGPTの無料プランでも同じ手順でできますか?
できます。3本のプロンプトはモデル固有の機能を使っていないため、ChatGPTでもClaudeでも無料プランで動きます。ただし無料プランはメッセージ数や出力の長さに上限があるので、抽出は30社ずつ、整形とスコアリングも50社程度ずつに分割して実行してください。Claudeを含め、掲載例に対応する実行記録は確認できていません。利用環境で再実行し、候補の実在性を確認してください。
AIが実在しない企業を出すのは防げませんか?
プロンプトで減らせますが、ゼロにはできません。「確信が持てない企業は含めない」の制約で明らかな捏造は減るものの、AI自身は自分の記憶の正誤を判定できないため、最後は人間の検証で潰すしかありません。だからこの手順では検証を省略可能なオプションではなく、ステップ2として固定しています。検証を飛ばしたリストで架電するのは、間違い電話の山を作るのと同じです。
担当者名や電話番号までAIに出させてはだめですか?
推奨しません。担当者の氏名は個人情報保護法上の個人情報で、取得・利用にルールが発生します。実務上もAIが出す人名・直通番号はハルシネーションの頻度が高く、検証コストがかえって膨らみます。代表電話と問い合わせフォームまでを公式サイトで確認し、担当者は接触の中で特定していくのが安全で結局速い、というのが編集部の考えです。
300社、500社と必要な場合もこの手順でいけますか?
手順自体は同じですが、検証工数が線形に増えるため現実的な上限があります。抽出を条件違いで繰り返せば候補は増やせますが、同じ条件圏では重複が増えて歩留まりが下がります。週次で数百社を安定供給する必要があるなら、この手順は「専用ツール導入までのつなぎ」か「ツールが拾えないニッチ条件の補完」と位置づける方が健全です。
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